なぜ湿疹は赤いのかという疑問から見えてくること
こんにちは。
皮膚科医 山本綾子です。
このサイトでは、ブログ形式で様々なテーマを織り交ぜながら、
皆さんに根治に役立つ知識をお伝えしています。
山本綾子の治療に深く関わる内容が多くなりますので、ご関心のある方は、
ぜひお読みいただき、私の治療方針や「アトピー発症機序理論」への理解
を少しでも深めていただければと思います。
さて、今日はあまりにも基本的な疑問からスタートです。
「湿疹はなぜ赤いのか?」
言われてみればものすごく不思議じゃありませんか?
湿疹って赤いものだと思っていたけど、そういえば
なぜなのでしょうか?
私も最初は、こんな素人のようなことがすごく不思議でした。
病理学的には(病変部を顕微鏡で見ると)、
「毛細血管拡張があるから赤い」
のですが、これをもっと掘り下げて考えてみましょう。
そう、結論から言いますと、
「その部位に血液が溜まっているから赤い」
が正解ですよね!
よく考えてみてください。
人間の体で赤いものって何がありますか?
思い付くのは、血液(赤血球)しかないですよね。
そして、これを逆に見ると、おもしろい発見があります。
「赤い部位⇒その部位に血液がなんらかの要因でたまっている」
・・・こう考えられるのです。
つまり、「本来はスムーズに流れるべき血液が何らかの要因で
溜まってしまい、その部位に留まるから赤く見えている!」
順番に理解すれば、なるほどと思っていただけると思いますが、
とっても大事なポイントになります。ここまで見えてきたら、
あとは、「なぜその部位にたまってしまっているか?」を
考えるだけです。
さあ、お時間に余裕のある方は、大きな書店か図書館に行って、
解剖学の本を開いてみてください。そして筋肉の図をじーっと見て、
自分の湿疹がどこにあり、筋肉でいうとどの部位にあたるかを考えて
みてください。
実は、答えはすぐそこにありますよ。
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